「禍福は糾える縄の如し」 国語ブログ

禍福は糾える縄の如し

―幸福と不幸は表裏一体で、寄り合わせた縄のように、代わる代わる来るものだ、ということのたとえ。

ある卒業生の話です。推薦でしか入学できない学科を志望していた塾生は、一生懸命志望理由書を書いたものの推薦をもらえず、第2志望の高校を受験しました。

しかし、そこも合格することはできず、第3志望の高校に通うことになりました。

体調不良で中3になるまで学校も休みがち、塾に通いだしたのも遅かったので、仕方がなかった部分もあります。

それでも役に立てなかったという思いは残りました。その後、保護者からは高校生活を楽しんでいるという話を聞いていました。

先日、本人にあった時に「ほんまに塾に行って良かった、勉強も楽しいと思えるようになったから。」と言われ、本人の努力も我々の授業も無駄ではなかったと報われた気がしました。もちろん逆もあります。とても頑張って入ったものの、色々しんどいという話もゼロではありません。

要するに、高校受験の合否だけで幸福と不幸、成功と失敗が決まるわけではないということです。失敗に腐らず、頑張っていれば良い時もやってくる。つまりは「禍福は糾える縄の如し」。これを卒業する中3の皆さんへのはなむけの言葉としたいと思います。

国語担当講師 荒柴