古代ローマの暦



9月になりました。夏休みが終わり、学校生活も少しずつ普段のペースに戻ってくる頃です。ところで、皆さんは「September」という英語の意味を考えたことがあるでしょうか。おそらく深く考えた人はあまりいないのではないかと思います。

 Septemberは「9月」という意味ですが、実は「septem」というラテン語には「7」という意味があります。これを知ると、「9月なのに、なぜ7なのだろう?」と少し不思議に思いませんか。

 その理由は、古代ローマの暦にあります。現在の暦では1月から12月までの12か月がありますが、古代ローマではもともと3月を年の始まりとしていた時期がありました。そのため、現在の9月にあたる月は「7番目の月」だったのです。そこから「7」を意味する言葉が月の名前として残り、現在のSeptemberにつながっています。

 同じことは10月、11月、12月にも見られます。Octoberの「octo」は「8」、Novemberの「novem」は「9」、Decemberの「decem」は「10」を意味するラテン語です。つまり、現在の10月・11月・12月も、名前だけを見ると昔の暦の順番が残っていることが分かります。

 では、なぜ年の始まりが3月から1月へ変わったのでしょうか。古代ローマでは暦が何度も改められ、その後、ユリウス・カエサルによる暦の改革などを経て、現在の暦につながる仕組みが整えられていきました。普段何気なく使っているカレンダーにも、こうした長い歴史が隠されています。

 社会科で学ぶ歴史は、教科書に出てくる人物や出来事だけではありません。毎日使っている言葉や、何気なく目にしているものにも、過去の人々の生活や社会の変化が残っています。

 日常で浮かんだ疑問を少し調べてみるだけで、身近なものが歴史への入り口になることがあります。ぜひ、「どうしてこうなっているのだろう?」という小さな疑問を流さず大切にしてみてください。

社会担当講師 山本